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背筋を正して美人度10倍
子供は親の背中を見て育つという言葉があります。この言葉から分かるように、背中はその人の生き方が表れるのがわかります。活き活きしている様も、疲れてガッカリしている様も背中を見れば分かる時があります。それだけ、背中はその人の多くを語っているものなのです。ついつい私達は前しか見えませんので、鏡で前をいつもいつもチェック（三面鏡でも横まで）いたしますが、やはりそれよりも重要なのが「後ろ」です。もっと言えば自分が普段気づかないような微妙な角度での自分です。
普段、街を歩いている時にウィンドウに映った自分や、鏡に全身を映した時の自分、写真に写った自分というのは、
なぜなら見慣れているので、一番格好良く見えるポーズや角度を自然と知り尽くしているからです。
実はあなたの見えない角度こそ、本当のあなたの姿をしっかり表していたりするのです。考えてみてください。自分は全く見えずに完璧だと思い込んでいるのに、他人に知らずして自分の残念な姿をさらけ出していたとしたら・・・。これは本当に恐ろしいことだと思いませんか？ですから姿勢はトータル的な美しさを保つ上で本当に重要な要素です。
あなたも凛とした後ろ姿から感じるものってありませんか？ピーンと美しく伸びた背筋や姿勢からは気品と優雅なオーラを感じます。たとえ正面を見ていなくても、なんとなくその人の感じがつかめます。逆に丸まった背中や猫背な姿勢は、若くてもかわいくても美人でもファッショナブルでも、老けた印象と疲れた印象を人に与えてしまいます。
その姿勢は自尊心の無さやコンプレックスも関係しているのかもしれませんが、姿勢の悪さはそのコンプレックスを２倍にも３倍にも大きく人に見せてしまいます。さらに、背中を丸めた状態ですと腹部が緊張していないので贅肉がつきやすく、実際にお腹の肉がたるみます。もっと怖いことに、猫背を長く続けると体そのものに悪影響があります。背中の筋肉がこわばり、血行不良、肩こり、抜け毛、肌のかさつき、かすみ目になるなど悪影響ばかりあるのです。
ではどうすれば己の真の姿を知ることができるでしょうか？それにはまず、たくさんのご自身の写真を撮ってみることです。真正面からのカメラ目線の写真は、作られたベストの自分であることを覚えておいてください。そして、
動画では普段の力を抜いている自分（日常生活等）を、ありとあらゆる角度でたくさん撮って研究してみてください。家族や友人に協力してもらって、普段のありのままのご自身を撮ってもらいましょう。
これはやってみると分かりますが本当に驚きます。そのあまりのヒドさに阿鼻叫喚すると共に「このままじゃいけない！」という強い意志を持つことができます。トップモデルのある女性は、自分のブサイクな写真を集めているそうです。なぜならそれが自分の本当の姿だから。そして、そうならないためにも、今度はそのブサイク写真を見ながら良く映るための研究をするそうです。私たちは、ついつい写真写りのいい画像をとっておいたり飾ったりしていますが、ブサイクな自分ほど研究材料になり、美のモチベーションが上がるものはありません。
私が以前通っていたトータルビューティー講座の先生はこう仰っていました。「美しい人は、まず何かしら努力を継続しています。自分の体に甘い人は、体型もドンドン崩れ、下がり、たるんでいきます。常に美しくいるために自分の体には厳しくいきましょうね。」その先生は背筋が伸びているというか、本当に逆に反っていました。まるでＣの字のように。その格好で肩を肩甲骨側に入れているのです。教室の４面は鏡張りになっており私の姿勢の悪さをしっかり映し出しておりました。普段見れない角度での自分、その恐ろしさに衝撃を覚えた瞬間でした。
では、人間ウォッチングが趣味の私が見た人物の例えでもご説明しましょう。私がデパートで買い物していたときに、一人の美しい女性に目が留まりました。２０代半ばから後半くらいでしょうか。格好はお水っぽいのですが、とにかく体全身から「”美人”と”自信”のオーラ」がメラメラと出ている女性でした。（いい意味で）真っ白なロングコートに襟元には真っ白なファー、黒のハイヒールのロングブーツを履き、10センチもあろうヒールなのに本当に歩き方もきれいでした。大抵の女性はハイヒールを履くと膝が曲がって猫背っぽくなるのですが、この女性は素晴らしい姿勢でした。お顔も拝見しましたが、「目は口ほどに物を言う」とはよく言ったものです。その自信に満ちた大きな目からは力が感じられ、口元は口角を上げたまま、お顔全体は微笑んでおりました。茶色のロングヘアはゆるふわで本当にかわいらしいのです。後ろにホスト風の茶髪男がヘコヘコと荷物持ちをしながら付いて来ている、という以外は完璧でした。
では今度は逆の例ですが、美容院に行った時に私と同じタイミングで、駐車場に白のベンツワゴンで来た女性がいました。ベンツということで少々期待して見ていたのですが、残念なことにその方の姿勢がとても悪かったので、私（40歳当時）よりも10歳も若いであろうその人は後ろ姿がまるで50歳位にしか見えなかったのです。その方も10センチくらいある黒のスエードのブーツを履いていましたが、歩く姿は膝も曲がり背中は丸まりアゴは突き出ており･･･もったいないような気がしました。身につけているものはバッグも時計もお洋服もすべて上質なものでしたが、いいものを身につけているだけでは美しさには到達しないと改めて思いました。
先述の女性は、自分は美しいというしっかりとしたセルフイメージを持っており、それを自分でも自覚しているために、背筋を伸ばし堂々とした歩き方、物腰、上品な立ち振る舞いを自然にこなせていたのだと思います。
このように姿勢一つで全然印象が変わってくるということがわかります。もちろん、勘違いゆえに下手な自信満々オーラを発してしまうと、”ただのイタイ人”と見られることがあるかもしれません。実際に私のように人間ウォッチングするのが好きという人は他にもたくさんいます。是非普段からの家での過ごし方を見直し、加えて見えない己の真の姿を確認しましょう。後ろ姿は年齢を映す鏡です。家での過ごし方が美しさを左右するのです。
もしお時間が取れるなら、お金を払ってでもマナー講座や上品な立ち振る舞いなどの講座を受けてみるのは良いことだと思います。一生の宝となることでしょう。型から変えていき、そこから内面のセルフイメージが変化することも大いにあります。美しい姿勢は、大変筋肉を使います。脂肪燃焼にも役立ち、本気で姿勢を正しているとただそれだけで引き締まってきます。美人を作るためにはまず、美しい姿勢です。是非このことを常に意識していきましょう。
